二代目経営者にひこばえ第二創業をオススメする理由

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問題だらけの法人の継承者になる必要はありません。

良い事業基盤だけを引き継ぐ、ひこばえ第二創業という方法があります。

 

「親の仕事は儲からない」

「親を見ていると楽しいことなんかない」

「借金だらけの親の会社の後継者なんかにはなりたくない」

 

そう考える二代目経営者がいますが、それはもったいないことです。

 

親である社長は、せっかく磨き上げてきた事業基盤を継承してもらいたいのであって、

借金だらけの会社を引き継いでくれと言っているのではありません。

継承者は、事業を継承するのであって、倒れかかっている法人を引き継ぐ義務はありません。

 

「ひこばえ」という言葉があります。

 

木の切り株や根元から幹とは別に芽生えてくる新しい芽のことです。

太い親の幹に対して、若い芽生えを孫(まご=ひこ)に見立て

「ひこばえ(孫生え)」と言います。

世代交代のシンボルのような、みずみずしい生命力をイメージできると思います。

 

森を伐採した後、切り株からの「ひこばえ」によって

新たな森が再生することを萌芽更新(ほうがこうしん)と言うそうです。

かつての里山は、これによって維持再生されていました。

 

私は、今の日本の地方再生には、この萌芽更新の活動が絶対に必要であると思います。

 

幹を切り倒さなくても、木の寿命などによって親の幹が弱くなったときには

「ひこばえ」が多数出ることがあるそうです。

 

私は企業を単純に継承するのではなく、この「ひこばえ第二創業」をオススメしています。

 

古くなった幹を継承することなく、逆に捨てて、

今までの根っこを活用して、ひこばえ創業するのです。

 

会社に歴史が積み重なってくると、澱のように会社にとってのマイナスの財産も増えてきます。

会社のイノベーションは止まり、小回りが利かなくなってくるでしょう。

 

私は、同業である会計事務所の二代目税理士からもよく経営相談を受けます。

 

私は、先代(多くの場合は親)によく相談して、別の会計事務所を作るか

税理士法人にして全く新しい支店を独自に第二創業するのはどうだろうかと提案しています。

 

今までの古い会計システムの古い遺産によるしがらみがなく、

クラウドシステム等の新しいローコストオペレーションの生産システムを

新しい事務所は持つことができます。

 

また、新しい生産システムに適応できる職員を本店から選抜して連れて行けば良いのです。

若者ならではの新しい営業方針を取ることができるでしょう。

 

親の会社に入って、ふつふつと不満を持っている二代目から相談を受けるとき、

私からはこんなご提案をします。

 

「第二会社を起業してください。私がお父さんの社長を口説きます。

本店を別にして、同じような名前にするのか別の名前にするのかは自由です。

商圏は現業の隣接するエリアが良いですね。

今のお仕事ではなく10年後20年後もあるビジネス。

現業とのシナジー効果ができるもの。川上か川下か。

軸足を現業の仕事と同じにして、片足を別の世界に広げます。

 

親の会社の良い顧客と良い社員を連れてくることによって、

親の会社は業績が悪くなり、自分の会社は業績が良くなります。

 

究極の事業承継対策とは、子どもの第二創業者が

親の会社事業、顧客と人材の良いところ取りをすることです。

 

今の事業以上に時流に合ったビジネスに作り替え、置き換える作業のことです。

税金の多い少ないのレベルの話ではありません。

親の会社の根っこにパラサイトし、新しい別の幹を作るのです。

 

親の会社がしっかり細ったら、子どもの会社が吸収合併してあげても良いでしょうし、

逆さ合併しても良いでしょうし、借金が残っているのなら、

必要な部分の事業と暖簾(のれん=ブランド)の譲渡を受ければ良いのではないでしょうか。

 

事業を引き継がせる親も、事業を引き継ぐ子も

だれも不幸になることを望んではいません。

 

みなさんが幸せになる事業承継の方法もあるはずです。