なぜシニア起業にはM&Aがオススメなのか?

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起業は、なにもゼロからスタートするだけがその方法ではありません。

居抜き・中古・再生から始める起業もあります。

 

大手企業サラリーマンの方と食事をする機会がありました。

お話を聞くと、一定期間毎に転勤があり、

50を迎えようとするにあたり、そろそろ会社を辞めたい。独立したい。

 

家族にそう相談したところ、独立なんて認めないと簡単に否定されてしまったそうです。

 

私は、

 

「確かに今の大企業の給与や待遇から見れば、

独立してから今と同じ条件はすぐに手に入りません」

 

と言いました。その彼は、

 

「友人たちからも、『独立して成功した人は見たことがない』と独立を否定されます」

 

と話していました。

 

日本の全企業数は、総務省統計局経済センサスによると

平成26年7月1日時点で、総事業所数592万7000事業所。

約4割強の約240万社が法人企業と言われています。

 

差し引きすれば、個人事業主が約360万事業所です。

この数字には、NPO法人や非営利法人、稼働しているかどうかわからない事業所も含まれます。

 

毎年法人が2万社、個人が6万件開業し、

一方で法人が10万社、個人が26万件廃業しています。

(平成27年 総務省統計局経済センサス)

 

極端な話を言えば、雇用を担う企業が法人だとすると、

このままでは30年余りで日本の法人企業がゼロになる計算です。

 

全給与所得者数5592万人のうち、

大企業と呼ばれる会社、株式会社の資本金10億円以上の企業が、

820万人の雇用を担っています。

 

つまり 85.3%が大企業以外の企業で、

中小企業が雇用を担っているわけです。(平成26年度 国税庁)

 

中小企業が生まれて育っていかない限り、日本の雇用は保てません。

 

だれかが創業する、もしくはだれかが既存の企業を事業継承しない限り、

雇用はなくなってしまうのです。

 

しかし、脱サラ組のシニア起業は失敗するというお話をよく耳にします。

 

シニア起業の実例を挙げてみましょう。

 

超大手ゼネコンの技術系高給サラリーマンが、退職して独立しました。

自分の趣味と実益を活かし、人通りの全くない辺鄙な鉄道の高架線下に、

喫茶店のような設備を作り、水槽を設置し、魚を鑑賞して心を癒すという事業を始めました。

 

退職金で数千万円のお金を手にした彼は、

資金を大量に事業投資すれば成功するという判断で独立してしまったのです。

 

結果、わずか半年で潰れました。

 

思い込みで独立するのは本当に危険です。

 

退職金で普段持ち慣れない大金を持つと、

少しくらいリスクを取っても良いだろうという考えが、全ての失敗の始まりです。

 

自分の夢を実現すること。

そのために、やりたいこととやるべきことは、大分違います。

 

シニア起業の成功事例もご紹介します。

 

私の知る国税出身の税理士で、大成功している先生がいます。

 

その先生は、親との約束で

 

「定年まで役所を勤め上げる。役所を卒業してからが私の人生だ」

 

と決めていました。

 

勤勉に税務署を勤め上げ、成績はトップクラスで、税務署長まで登り詰めました。

 

それだけでもすごいのですが、この後がもっとすごい。

 

ご自身のボーナスほとんどを使って、毎年のように

知り合った大企業の経営者にお歳暮・お中元を贈り続けたのです。

奥さんが止めるのも聞かず。

 

確かに民間から官にお歳暮を贈ったら、今も昔も法律違反です。

ところが当時は、

官のトップが民間のトップにお歳暮・お中元を贈ることは禁止されていませんでした。

 

そして、待ちに待った卒業独立のときが訪れます。

 

「これから俺の人生だ! 」

 

と、今までせっせと贈答品を贈り続けていた人間関係に、独立の挨拶に行ったのです。

 

最大手級銀行、最大手級証券会社、関西の有名な超大手製薬会社、

最大手級芸能法人等々、瞬く間に高額な顧問料を払ってくれる顧客先を大量に獲得できました。

 

運転手付きの黒塗りの車で活動するような、

高級な会計事務所のトップの身分になりました。現代のわらしべ長者です。

 

このように、現在属する企業やお立場の地の利を活かし、

違法でない限りありとあらゆる独立成功の手順を死ぬほど考え、

準備活動をして成功したシニア起業家も存在します。

 

「そんな起業準備ができる時期はもう過ぎてしまった…」

 

そう思った方には、M&Aを活用する起業がよいかもしれません。

 

金融円滑化法で返済猶予、つまり返済リスケになって復活が危ぶまれている会社が

現在44万社あると言われています。

 

この会社たちは、資産を売却して返済しようとしても、返済しきれないだけの債務が残っています。

残りの債務返済の資金回収には、

M&Aの形で事業モデルを引き取ってくれる先に売却して換金化することになるでしょう。

会社を引き取って、従業員たちを救ってあげるのです。

 

限りある時間と体力と資金しかないシニア起業では、

白地に真っ白な事業モデルを書いてはいけません。

 

多少痛んでいるかもしれないが、すでに出来上がっている会社を

あなたの知識と経験と人脈と資金で再生できる会社を探し、中古資産を活用して独立するのです。